指導案「本時案(ねらい・導入・展開・指導上の留意点)」の書き方

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指導案「本時案(ねらい・導入・展開・指導上の留意点)」の書き方

指導案の本時案って、どう書けばいいのかわからない」
本時の展開の書き方がわからなすぎて泣きそう…」
指導上の留意点の書き方をわかりやすく教えて欲しい」

と思っている先生も多いのではないでしょうか。

指導案の「本時案」をどのように書いたらいいのか悩んでる先生も多いですよね。
「学習活動」や「指導上の留意点」など、書く場所によって主語が異なるので、混乱する先生もよくいます。

この記事では、指導案の「本時案(本時のねらい・本時の展開の書き方をわかりやすく紹介します。

この記事でわかること
  • 本時案の概要
  • 本時のねらい(主眼・本時の目標)の書き方
  • 本時の展開(学習活動・指導上の留意点)の書き方

記事を読んで、指導案の作成を進めていきましょう。

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目次

指導案「本時案」って何?

指導案の「本時案」とは、研究授業などで見てもらう「本時」について書く部分のことを言います。

指導案は、単元名から始まり、教材観・児童観(生徒観)・指導観、単元の目標、評価規準、単元計画と書いていきますが、それらはすべて「単元全体に関わる部分」。

本時案で、ようやくメインディッシュが来るイメージです。

本時案がメインディッシュ

本時案には、

  • 授業の日時・校時・場所
  • 本時のねらい(「主眼」、「本時の目標」とも言います)
  • 準備物
  • 本時の展開

などを書きます。

(他にも、「研究の柱となる手立て」や「授業で働かせる見方・考え方」など、各学校によってプラスで書く項目があることもあります)

授業の日時・校時・場所は、説明不要ですね。

授業日が決まったら、その日時・校時・場所を書きましょう↓

日時
10月25日(火) 3校時 6年2組教室にて

(たまに場所が書かれていない指導案があって、参観者が校内を駆け回っていることがあります。場所も書き忘れないようにしましょう)

準備物についても、特に説明は不要ですよね。

授業に使用するものを書いておきましょう。(主に、自分が授業準備するときに見ます)

準備
手回し発電機,コンデンサー,明るい豆電球(1.5V),暗い豆電球(2.5V),発光ダイオード,ストップウォッチ,ルーブリック

残りの「本時のねらい(「主眼」「本時の目標」)と「本時の展開」の書き方については、次の見出しで詳しく見ていきましょう。

指導案「本時のねらい(主眼・本時の目標)」の書き方

では、本時のねらいの書き方について見ていきましょう。

本時のねらいは「主眼」「本時の目標」などとも言ったりしますが、ここでは「本時のねらい」として書いていきますね。

本時のねらいはいくつ書く?

「本時のねらい」、あなたの自治体・学校の指導案ではいくつ書くことになっていますか?

「え?普通1つじゃないの?」

はい。おそらく1つのところが多いと思います。

しかし、私が勤めていたところのように、本時のねらい(うちの地区では「主眼」と表記していました)を2つ書く場合もあるのです。

1つは「知識及び技能」、もう1つは「思考力、判断力、表現力等」について書くことになっていました。
(「主眼」なのに、なんで2個もあるん?もはや「主」じゃないやん…!って心のなかで思ってました)

指導案を書く前に、あなたの自治体・学校の指導案では、本時のねらいをいくつ書くようになっているか確認しておくとよいでしょう。

もし、2つ書くような形式なら、
1つが「知識及び技能」
もう1つが「思考力、判断力、表現力等」
といったように、書く項目が決まっているかもしれないので、先輩の先生に聞いておきましょう。

本時のねらいの書き方(手立てを含めるか、否か)

本時のねらいの書き方も、大きく分けると2種類あります。

  • 手立てを含めるタイプ
  • 手立てを含めないタイプ

手立てを含める書き方

1つ目の書き方は、「手立てを含めるタイプ」。

書き方としては、以下のようになります。

◯◯(学習内容・学習課題)について△△(主となる手立て)を通して〜〜(目指す児童の姿)できる

例1:クレーン車について「しごと」と「つくり」の関係をまとめる活動を通して事柄の順序を考えながら内容をとらえることができる

例2:異分母分数について分数ものさしをつかった大きさ比較を通して異分母分数の大小比較や通分の計算ができる

本時の主となる手立てを書くので「参観者がどこを見ればいいのかがわかりやすい」というメリットがあります。

デメリットとしては、本時のねらいの文章が長くなるので、「身に付けさせる資質・能力」が伝わりにくくなることが挙げられます。

また、後ほど紹介する「本時の展開」の中で手立てを載せるので、重複した内容を書くことになってしまいます。

手立てを含めない書き方

もう1つ目の書き方は「手立てを含めないタイプ」。

書き方としては、以下のようになります。

◯◯(学習内容・学習課題)について〜〜〜(目指す児童の姿)できる

例1:「やなせたかしのすごいところ」について話し合い、「やなせたかし」の人物像を具体的に想像し、記述することができる

例2:一般四角形の面積について既習図形の面積の公式を元にして考えたり、確かめたりすることができる

こちらの書き方はシンプルなので、「身に付けさせる資質・能力」が伝わりやすいです。

「手立ては書かなくていいの?」と思われる先生も多いですが、手立てはのちほど書く「本時の展開-指導上の留意点」と重複するので、本時のねらいでわざわざ手立てを書く必要はないのです。

…とはいえ、自治体・学校の書き方に揃えるのが一番よいので、自分の学校の指導案はどのような書き方かを確認するようにしましょう。

「教師の指導目標」で書くこともある

本時のねらいは「〜できる」という語尾で書くというように紹介しました。

これは、主語が子どもの「子どもの目標としてのねらい」の書き方です。

一方、本時のねらい(主眼)を、教師の指導目標として書く自治体・学校も多いです。

その場合は、語尾が「〜できるようにする」へ変わります。

自分の書く指導案の型が、「子どもの目標」なのか「教師の指導目標」なのかを確認して、語尾を合わせておきましょう。

本時のねらいは行動目標にすると評価しやすい

本時のねらいは「行動の言葉」で書くのがおすすめです。

行動の言葉というのは、成果が目に見える表現のこと。

例えば「書くことができる」なんかは行動の言葉です。

「書くことができる」であれば、子どもが書けたか書けていないかが一目瞭然なので、目標を達成できたかどうかを見取りやすいですよね。

逆に「理解することができる」は、子どもが理解できたかどうかを目で見ても、わかりません。

このように、見てわかる「行動の言葉」でねらいを書くと、評価のしやすい授業を組み立てられます。

「行動の言葉◯」と「行動の言葉△」をいくつかピックアップしておきますね。

行動の言葉◯
  • 書くことができる
  • 説明できる
  • 比べることができる
  • 操作できる
  • 分類できる
  • 測定できる
  • 解くことができる
  • 作ることができる
  • 図示することができる
行動の言葉△
  • 理解することができる
  • 鑑賞することができる
  • 把握することができる
  • 習得することができる
  • 知ることができる

指導案「本時の展開」の書き方

続いて、指導案の単元計画の書き方を紹介します。

本時の展開とは?

本時の展開とは、45分の授業の流れを示した以下のようなものです。

本時の展開例(理科学習指導案)

本時の展開には、

  • 過程
    →導入・展開・終末|つかむ・深める・広げる|つかむ・調べる・まとめる|など
  • 学習活動・内容
    →子どもの活動のこと
  • 指導上の留意点
    →教師の手立て等のこと
  • 評価規準
    →評価をするときの拠り所

などを書きます。

指導案の形式によっては、「配時」や「学習形態」を載せることもありますね。

ここでは、書き方で迷いそうな「学習内容」「指導上の留意点」の書き方を深堀って解説します。

なお、評価規準の書き方については、指導案「評価規準」の書き方記事をご覧ください>>

学習活動・内容

まずは、学習活動・内容の書き方を見ていきましょう。

学習活動・内容とは、以下の部分のことです↓

指導案「本時案」の学習活動・内容

書き方のポイントを紹介していきますね。

主語は「児童」:〜する

学習活動・内容の主語は「児童」。

そのため、語尾は「〜する」です。

学習活動・内容の主語は「児童」なので、語尾は「〜する」

子どもが行う活動を1. 2. (1) (2)などで書く

子どもが行う活動を、1. 2. (1) (2)などを使って順番に書きます。

本時案の展開では、子どもが行う活動を1.2.(1)(2)などで示す

「導入」「展開」「終末」に分けて書く

学習活動・内容は、「導入」「展開」「終末」の3つの段階に分けて書きます。

(4段階のこともあります)

3段階(4段階)の呼び方は、いろいろあります。

  • 導入・展開・終末
  • つかむ・深める・広げる
  • つかむ・調べる・まとめる
  • つかむ・さぐる・ねりあう・まとめる
  • つかむ・高める・活用する

各教科の特性に合わせて、言葉を選んでいきましょう。
(困ったら「導入」「展開」「終末」でかまいません)

それぞれの段階の基本的な書き方は、

  • 導入
    ・学習課題を持ち、「めあて」を立てるところまでを書くことが多い
    ・メインの活動の前段階までを書きましょう
  • 展開
    ・本時のメインの活動
    ・算数なら問題を考える・解く
    ・国語なら読みを深める・書く・話し合う
    ・理科なら実験・観察
    ・展開のおわりに「まとめ」が来ることが多い
  • 終末
    ・一般化する活動・ふりかえり・次時へのつなぎなどが来ることが多い
    ・展開ではなく、終末段階に「まとめ」が来ることもある

といった感じです。

指導上の留意点

続いて、指導上の留意点(教師の手立て)の書き方について見ていきましょう。

指導上の留意点とは、以下の場所に書くものです↓

指導案「本事案」の指導上の留意点

主語は「教師」:〜できるようにする

指導上の留意点の主語は「教師」なので、語尾は「〜できるようにする」です。

さらに指導上の留意点には、必ず「手立て」と「学習のねらい」を入れるようにします。

以下のような書き方をすれば、自ずと「手立て」と「学習のねらい」が入るのでおすすめです。

  • 〜〜〜(手立て)する活動を通して・・・(学習のねらい)できるようにする
  • 〜〜〜(手立て)することで・・・(学習のねらい)できるようにする
  • ・・・(学習のねらい)のために〜〜〜(手立て)を設定する

書きなれるまでは、この型に当てはめて書くようにしましょう。

指導上の留意点は「手立て」と「学習のねらい」をセットで書く

学習活動と対応させて書く

指導上の留意点は、学習活動・内容と対応させて書くようにしましょう↓

指導案「本時案」の学習活動と指導上の留意点は対応させて書く

できれば、1つの学習活動に対して、1つは指導上の留意点が書けるといいですね。
(もちろん1つの学習活動に対して2つ以上指導上の留意点を書いてもOKです)

同じ枠に評価規準を書くこともある

指導上の留意点と同じ枠に、評価規準を書くことも多いです。

今回の例では、「※」の部分を評価規準にしています↓

指導上の留意点の中に評価規準を書くことがある例

評価規準の作り方・書き方については、こちらの記事で紹介しているので、合わせて読んでみてくださいね↓

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    • 壁打ちの相手
  • Step2:アイデアを指導案にするプロンプト
    • 教材観・児童観(生徒観)・指導観の執筆
    • 評価規準の執筆
    • 【万能?】箇条書きから執筆してもらう
  • Step3:文章チェックプロンプト
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