「指導案の書き方を詳しく知りたい」
「丁寧に書き方を教えてくれるサイトはないの?」
と思っている先生も多いのではないでしょうか。
この記事では、指導案(細案)の書き方について、わかりやすく解説しています。
※筆者は教員歴10年、小学校理科全国大会の授業経験・地区の論文優秀賞受賞経験があります
- 指導案「細案」と「略案」の違い
- 指導案の書き方
- 単元計画
- 教材観・児童観(生徒観)・指導観
- 単元の目標
- 評価規準
- 単元計画
- 本時案(本時のねらい・本時の展開)
- 指導案作成によくある質問
記事を読んで、指導案を完成させていきましょう。
この記事をブックマークしておくと便利ですよ
指導案の「細案」と「略案」の違いとは?

当記事では、指導案(細案)の書き方を解説していきます。
でもその前に、まずは「細案」と「略案」の違いから紹介しておきましょう。
(「細案・略案の違いは知ってるよ!」という先生は、スクロールして次の見出しへ進んでくださいね)
細案とは
指導案の細案というのは、簡単に言えば「指導案の完全版」のこと。
細案では、すべての項目を省略すること無く書きます。
細案で書く項目は各自治体や学校ごとに決まっていますが、基本的には以下の内容を書くことになっています。※
- 単元名
- 単元設定の理由
- 教材観
- 児童観(生徒観)
- 指導観
- 単元の目標
- 単元の評価規準
- 単元の指導計画
- 本時案
- 本時のねらい
- 本時の展開
- 板書計画
※これ以外にも「日時・場所」「準備物」「発問計画」や、「本時で働かせる主な見方考え方」など学校独自の項目を書くこともあります。
書く順番は前後することはありますが、基本的には上に示した流れで書きます。
(独立行政法人教職員支援機構の資料でも、上の流れで紹介されています)
指導案の細案は、
- 大きめの研究大会
- 学校の全体研(全学年の先生が見に来る授業)
- 初任者研修の授業研
など、「しっかりとした授業」を見せるときに書きます。
本記事では、指導案細案の書き方を紹介しています。
略案とは
指導案の略案というのは、簡単に言えば「指導案の簡略化ver」のこと。
基本的に、略案では「本時に関係する部分」のみを書きます。
先程の細案と比べると、各項目がグッと減るのがわかりますね↓
- 単元名
- 単元設定の理由
- 教材観
- 児童観(生徒観)
- 指導観
- 単元の目標
- 単元の評価規準
- 単元の指導計画
- 本時案
- 本時のねらい
- 本時の展開
- 板書計画
- 単元名
- 本時案
- 本時のねらい
- 本時の展開
指導案の略案は、
- 学年の先生だけが見に来る授業
- 初任研担当の先生に「初任者の先生に授業見せてくれない?」と言われたときに見せる授業
など、身内の先生に見せるときに書くことが多いです
指導案「単元名」の書き方

まずは、指導案「単元名」の書き方から見ていきましょう。
指導案の単元名は、基本的に教科書や指導書に載っている単元名や項目名を書きます。
手元に教科書や指導書がないときは、インターネットで
「国語 光村図書 5年 年間指導計画」
のように検索すれば、単元名・項目名などが載っています。
学校で使用している教科書会社をググって、それを見ながら書きましょう。
【国語】
単元名 登場人物の心情の変化に着目して読み、物語のみりょくを伝え合おう「大造じいさんとガン」
【算数】
単元名 「一万をこえる数」
【理科】
単元名 「水よう液の性質」
【社会】
単元名 「水はどこから」
道徳の場合は、主題名・内容項目・教材名を書くのが一般的です。
書き方はそれぞれの指導案形式によりますが、以下のように書いたりします。
【道徳】
主題名:誠実に生きる 【内容項目 A(2) 正直、誠実】
教材名:手品師
単元名は、教科書・指導書(もしくは教科書会社HPの年間指導計画)を見ればすぐ書けるので、時間をかけずにササッと済ませましょう。
指導案「単元設定の理由」の書き方まとめ

続いて「単元設定の理由」の書き方について見ていきましょう。
単元設定の理由には、次の3つの内容を書きます。
- 教材観
→何を学び・何ができるようになるのか(身につくのか)を書く - 児童観(中学校は”生徒観”)
→その単元・教科に関わる児童の実態を書く - 指導観
どのような手立てで学ばせるかを書く
今からそれぞれの書き方の概要について紹介しますが、
「もっと詳しく知りたい」という先生は、指導案「教材観・児童観(生徒観)・指導観」書き方の記事をご覧ください↓
\例文付きで詳しく解説/
教材観
教材観は、その名の通り「使用する教材のこと」について書きます。
教材観の書き方は、それぞれの自治体の指導案によって異なりますが、基本的には以下の4つのことを書くことが多いです↓
- 教材(単元)のねらい
- 本単元(教材)では、〜〜をねらいとしている
- 本単元(教材)のねらいは、〜〜〜することにある
- 教材の説明
- ◯◯(教材名)は、〜〜〜である。
- 本単元は、〜〜〜について〜〜ものである。
- 教材の系統性
- 本単元(教材)については、◯年の「」において、〜〜〜の学習を行ってきた。
これらの学習経験を土台とし、本単元(教材)では、〜〜〜を行う。
このような学習は、◯年の「」において、〜〜〜とつながっていくものである。
- 本単元(教材)については、◯年の「」において、〜〜〜の学習を行ってきた。
- 教材の価値・意義・取り扱うことで期待できる効果
- 「このように、○○な時期に〜〜をすることは意義深いと考える」
- 「これにより、〜〜〜ができると考える」
- 「〜〜〜させたい」
具体的な記述例を見たい方は、こちらを合わせてご覧ください↓
児童観(生徒観)
児童観(生徒観)には、クラスの児童の実態を書きます。
ここでいう実態というのは、「元気」や「仲の良いクラス」というのを書くわけではありません。
「その単元で目指す目標やねらいに関係する内容のみを書く」のがポイントです。
児童観の書き方も自治体ごとにいろいろですが、基本的には以下の4つのことを書くことが多いです↓
- 児童の学習経験
- 児童の興味関心の度合い
- 児童の理解度・習熟度・課題
- 児童の実態の総括
これらの内容を「事前アンケート」や「普段の子どもたちの様子」から書きます。
「事前アンケートありver」「事前アンケート無しver」の児童観文例を見たい方は、こちら↓
指導観
単元設定の理由3つ目は、指導観です。
指導観には、以下の内容を書くことが多いです↓
- 指導の目標・ポイント
→その単元の指導の目標を一文で書く - 中心となる手立て・指導の工夫・教師の支援
→まず「◯◯」の段階では、…。
次に「△△」の段階では…。
最後に「□□」の段階では…。
指導観の書き方も自治体によってまちまちですが、最初に一文で指導の目標を書いた後は、学習の流れに沿って書くケースが多く見られます。
指導観の具体的な例文を見たい方は、こちらもチェックしてみてくださいね↓
指導案「単元の目標・評価規準・計画」の書き方まとめ

単元設定の理由を書き終えたら、次は「単元の目標」「評価規準」「単元計画」を作成していきましょう。
今からそれぞれの書き方概要を紹介しますが、
「詳しく知りたい」という方は、指導案「単元の目標・評価規準・単元計画の書き方」記事をご覧ください↓
単元の目標
単元の目標は、学習指導要領で示されている「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力等」「学びに向かう人間性」の3観点に沿って書きます。
語尾の書き方は2種類あって、
- 子どもの学習目標として書く場合:「〜できる」「〜しようとする」
- 教師の指導目標として書く場合:「〜できるようにする」「〜しようとする態度を育てる」
といったように、子どもの学習目標として書くのか、教師の指導目標として書くのかで変わります。
あなたの自治体・学校の指導案がどちらで書く形式なのか、確認しておくようにしましょう。
3観点の目標の書き方は、以下のとおりです。
- 知識及び技能
・「〜することができる」
・「〜について理解できる」 - 思考力、判断力、表現力等
・「〜を説明することができる」
・「〜の課題を設定することができる」 - 学びに向かう力、人間性等
・「〜しようとする」
・「〜に生かそうとする」
具体的な文例を見たい方は、こちらも合わせてチェックしてみてくださいね↓
評価規準
続いて評価規準の書き方について見ていきましょう。
評価規準の書き方は大きく2つあります。
- 目標の文末を書き換える方法
- より具体的な児童の姿を想像して書き換える方法
目標の文末を書き換える方法
評価規準は、基本的に「目標」を元に作成します。
単元の目標の語尾を以下のように書き換えましょう。
- 【知識・技能】【思考・判断・表現】:〜している
- 【主体的に学習に取り組む態度】:〜しようとしている
※単元の目標では【知識及び技能】【思考力、判断力、表現力等】【学びに向かう力、人間性等】で表しますが、
評価規準では【知識・技能】【思考・判断・表現】【主体的に学習に取り組む態度】と表現が変わることに注意しましょう。
より具体的な児童の姿を想像して書き換える方法
目標の語尾を書き換えれば、ひとまず評価規準は完成です。
さらに詳しく書きたい場合は「より具体的な児童の姿を想像して書き換える」ようにしましょう。
例えば、国語の指導案の単元目標に、以下のものを書いていたとします。
文章全体の構成や書き表し方などに着目して、文や文章を整えることができる
目標の文末を書き換えれば、とりあえず評価規準になるので、以下のように書き換えます。
文章全体の構成や書き表し方などに着目して、文や文章を整えている
さらに、より具体的な児童の姿を想像して書き換えたら、以下のようになります。
文章全体の構成や書き表し方を、「文章書き方ハンドブック」のチェック項目で確認し、文や文章を整えている。
このような感じで、実際の授業場面や子どもの様子を想像して「より具体的な姿」として書くことができるのです。
なお、評価規準については、
- 評価基準と評価規準の違い
- 評価規準の書き方具体例
- 教科によって特色のある書き方
- 評価規準の書き方に困ったときにすること
など、知っておいたほうがいい事柄がたくさんあります。
(評価基準と評価規準の違いが説明できないベテランの先生も多いですからね…)
「評価規準ってなんだかよくわかんないんだよな…」
という方は、ぜひこちらの記事も合わせてチェックしてください↓
単元計画
単元計画の書き方は、大まかに2種類あります。
1つ目は、学習のタイトルと時数のみが示された簡易的なもの↓

こちらの書き方は、羅列して書くだけなので簡単です。
(説明は省略します。…というかそのまま書くだけです)
もう1つは、学習内容や指導のねらい・手立て・評価などが書かれた詳細なもの↓

一般的には「段階」「配時」「主な学習活動」「教師の支援」「評価規準」あたりを載せることが多いです※
※自治体によっては、交流活動のグループ形式や重点課題を表現することもあります
こちらの詳細な単元計画を書くときの注意点は、以下のとおりです。
- 段階
基本的には、単元全体を3つに分ける
・「導入」「展開」「終末」
・「つかむ」「深める」「広げる」
・「一次」「二次」「三次」など - 学習活動・内容
子どもが行う学習活動なので、文末は「〜する」 - 指導上の留意点(教師の手立て)
教師の手立てを書く
書き方は「〜することで、◯◯できるようにする」「〜のために、◯◯の活動を設定する」など - 評価規準
多すぎると見きれないので、1時間に1つ(多くて2つ)ぐらい
どのような手段で見取るのかも書く(ノート・発言・ワークシートなど)
具体的な書き方例も見たい方は、こちらの記事も合わせてチェックしてみてください↓
指導案「本時案」の書き方まとめ

指導案の「単元名」「単元設定の理由」「単元の目標」「単元の評価規準」「単元計画」まで書けたら、ようやくメインディッシュの「本時案」です!
ようやくメインが来た…!
本時案には、
- 授業の日時・校時・場所
- 本時のねらい(「主眼」、「本時の目標」とも言います)
- 準備物
- 本時の展開
などを書きます。
ここでは、書き方に悩みそうな「本時のねらい」と「本時の展開」の概要を見ていきます。
それぞれの詳細な書き方・具体例を見たい方は、指導案「本時案(ねらい・導入・展開・指導上の留意点)」の書き方記事を合わせてご覧ください↓
本時のねらい
本時のねらいの書き方には「手立てを含めるタイプ」と「手立てを含めないタイプ」の2種類があります。
- 手立てを含める書き方
→◯◯(学習内容・学習課題)について、△△(主となる手立て)を通して、〜〜(目指す児童の姿)できる。 - 手立てを含めない書き方
→◯◯(学習内容・学習課題)について、〜〜〜(目指す児童の姿)できる。
本時のねらいの具体的な文例・書くときのコツをもっと詳しく知りたい方は、こちらも合わせてチェックしてください↓
本時の展開
本時の展開というのは、以下のような授業の流れを示したものです↓

書き方に悩みそうな「学習活動・内容」「指導上の留意点」の書き方をまとめると、以下のようになります。
- 主語は「児童」:〜する
- 子どもが行う活動を1.2.(1)(2)などで書く
- 「導入」「展開」「終末」などの段階に分けて書く
- 主語は「教師」:〜できるようにする
- 「手立て」と「学習のねらい」が入るように書く
例:〜〜〜(手立て)する活動を通して、・・・(学習のねらい)できるようにする。 - 学習活動と対応させて書く
本時案の書き方詳細や、例文も確認したい方は、こちらも合わせて読んでみてください↓
指導案の書き方に関するQ&A

指導案作成していると、いろんな疑問が出てきますよね。
よくある疑問について、Q&Aをまとめました。
指導案の「板書計画」はどう載せたらいい?
板書計画の載せ方には「実際に写真を撮る」「PCで図を作成して載せる」「手書きで書いて写真を撮る」の3パターンがあります。
詳しく知りたい方は、指導案「板書計画」載せ方3パターンの記事で紹介しています>>
指導案授業後の「自評(反省)」は何を言えばいい?
指導案授業後の自評(反省)では、「本時のねらい」「ねらいの達成状況」「ねらい達成のための手立て」「手立ての有効性」について述べたらいいです。
具体的な型や述べ方例については、指導案「反省(自評)」の記事で紹介しています>>
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- 教材観・児童観(生徒観)・指導観の執筆
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