「指導案の単元の目標って、どう書けばいいのかわからない」
「評価規準の書き方がわからなすぎて泣きそう…」
「単元計画の書き方をわかりやすく教えて欲しい」
と思っている先生も多いのではないでしょうか。
指導案の「単元の目標」「評価規準」「単元計画」は、どのように書いたらいいのかわからなかったり、表現が似ていたりして、作成に苦戦する先生も多いですよね。
この記事では、指導案の「単元の目標」「評価規準」「単元計画」の書き方をわかりやすく、文例付きで紹介します。
- 単元の目標の書き方
- 評価規準の書き方
- 単元計画の書き方
記事を読んで、指導案の作成を進めていきましょう。
当記事は「指導案書き方まとめ記事」の2記事目です↓
指導案「単元の目標」の書き方

指導案の「単元の目標」について、その概要と書き方、例文を見ていきましょう。
単元の目標とは?
指導案の「単元の目標」には、その単元でめざす目標を書きます。
ここでいう目標は、1時間ごとのめあてではなく、単元を通して達成したいものです。

よく、本時のめあてをココに書いている先生がいるけど、間違わないようにね!
単元の目標を書く時には、
- 学習指導要領解説
- 教師用指導書
- 学校の年間指導計画
などが手元にあると、書きやすくなるので、手元に準備した状態で書き始めるようにしましょう。
単元の目標は3観点で書く
単元の目標は、学習指導要領で示されている3観点「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力等」「学びに向かう力、人間性等」に沿って、項目立てて書きます。
書くときは、「〜できる。」「〜しようとする。」というように、語尾を子どもの学習目標として書くのが一般的です。
- 知識及び技能
・「〜することができる」
・「〜について理解できる」 - 思考力、判断力、表現力等
・「〜を説明することができる」
・「〜の課題を設定することができる」 - 学びに向かう力、人間性等
・「〜しようとする」
・「〜に生かそうとする」
※自治体・学校によっては、「〜できるようにする。」「〜しようとする態度を育てる。」といったように、語尾を教師の指導目標として書く場合もあるので、自分の学校の書き方を確認しておきましょう。
学習指導要領解説や教科用指導書を見ると、3観点ごとの目標が載っているので、それを参考にしながら書きましょう。
単元の目標の文例
6年「『鳥獣戯画』を読む」
・文の中での語句の係り方や語順、文と文との接続の関係、話や文章の構成や展開、 話や文章の種類とその特徴について理解することができる。(知識及び技能)
・目的に応じて、文章と図表などを結び付けるなどして必要な情報を見付けたり、論の進め方について考えたりしたことに基づいて、自分の考えを持つことができる。(思考力、判断力、表現力等)
・言葉の豊かさを認識し、読書に親しみながら、国語を大切にする意識を持って、互いの思いや考えを共有しようとする。(学びに向かう力、人間性等)
4年『ごんぎつね』
・情景描写からも登場人物の心情を読み取れることを理解し、物語における多様な表現技法の効果を把握することができる。(知識及び技能)
・場面展開に沿ってごんと兵十の心情の変化や関係性を複数の叙述を根拠に具体的に想像し、それを文章として表現することができる。(思考力、判断力、表現力等)
・「ごんぎつね」の読み深めを通して得た視点をもとに、ポップとして創造的にまとめようとする。(態度を身につける。(学びに向かう力・人間性等)
指導案「評価規準」の書き方

続いて、評価規準について見ていきましょう。
評価規準には「基準と規準の違い」などの基礎知識が必要なので、それも一緒に説明していきますね。
評価規準とは?
児童(生徒)の「単元の目標を達成した姿」から考えた学習評価を行うために設定する規準を、評価規準といいます。
のちほど詳しく説明しますが、子どもの学びの姿を評価するときの拠り所となるものを書きます。
単元の評価規準は,観点別学習状況評価の3観点「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体的に学習に取り組む態度」で設定します。
先ほど紹介した「単元の目標」では、
- 「知識及び態度」
- 「思考力、判断力、表現力等」
- 「学びに向かう力、人間性等」
の3つだったのに対し、評価規準は
- 「知識・技能」
- 「思考力・判断力・表現力」
- 「主体的に学習に取り組む態度」
と表現が変わることに注意してください。※
※表現を変えずにそのまま使っている自治体もあるので、一度確認してくださいね
評価規準と評価基準の違いは?
「指導案の評価のところに書くのは評価規準?評価基準との違いは何?」
と思う先生も多いかと思います。
「評価規準」と「評価基準」。
この2つは、ただの漢字変換ミスではなく、ちゃんと意味が違うって知っていましたか?
それぞれ紛らわしいので、通称「基準:モトジュン」「規準:ノリジュン」と読み分けることが多いです。
(本当の読みはどちらも「キジュン」ですよ)
基準と規準の違いは、
- 基準(モトジュン):具体的な数値や到達点を示す尺度
→段階的な評価、ランクなどに該当する部分 - 規準(ノリジュン):判断や評価の拠り所
→「どのように評価するのか」の部分
となるのですが、この説明だけだと分かりづらいですよね。
ここでは、イメージしやすくするために、
「理想の結婚相手(男性)を探す」
というシチュエーションを例に「基準」と「規準」の違いを説明しますね。
(この例え、本当に大丈夫か…?)
Aさんは結婚相手を探しに合コンに来ました。
正面の席に座った男性が、理想の結婚相手にふさわしいかどうかを判定していきます。
まずは、性格。
「目の前の男性は話しやすく、家族思いだわ。5段階評価でいう4ってところかしら。合格点ね…!」
次は、身長。
横に並んで立ってみたら、身長も結構高くていい感じ!
「身長は179cmあるみたいだわ。私の理想とする相手の身長は175cm以上だから、合格だわ!」
最後は、年収。
「年収は300万円か…。私の理想とする年収は1,000万円以上だから、この人はちょっと無しかな…」
このように、
- 評価の拠り所になるもの(性格、身長、年収)が「規準:ノリジュン」
- 具体的な数値や到達点を示す尺度(5段階評価、175cm以上、年収1,000万円以上)が「基準(モトジュン)」
ということになります。
ちなみに、この「結婚相手探しの評価規準」を指導案に書くとなれば、以下のようになります。
性格 | 身長 | 年収 |
---|---|---|
相手の言動や態度から、思いやりの心や優しさをもって接している。 | 私がヒールを履いたときに、私よりも高い視線を維持している。 | 結婚後不自由なく暮らせる経済力を有している。 |
指導案に書くのは「規準」。
具体的な数値や到達点である「基準」は書かないことが一般的です。
いかがでしょうか?
基準と規準の違いは、なんとなくわかりましたか?
(ちょっと例え話が俗っぽかったですねw)
基準と規準の違いをかんたんにまとめると、
- 基準(モトジュン):具体的な数値や到達点を示す尺度
- 規準(モトジュン):判断や評価の拠り所
- 指導案に書くのは「規準」
→知識・理解|思考力・判断力・表現力|主体的に学習に取り組む態度|の3観点で示す
→それぞれの単元ごとに、3観点の規準を具体的に書く
ということになりますね。
評価規準の書き方
では、評価規準はどのように書いたらよいでしょうか。
評価規準の書き方は、大きく2つ。
目標の文末を書き換える
1つ目は、単元の目標の文末を表現を変えるだけの方法。
評価規準は、子どもたちが目標を実現している状態を示す文章にすればよいので、単元の目標の語尾を
- 【知識・技能】【思考・判断・表現】:〜している
- 【主体的に学習に取り組む態度】:〜しようとしている
に書き換えればOKです。
先ほど「単元の目標」の例で出した、鳥獣戯画の目標を評価規準に書き換えるなら以下のようになります↓

「評価規準の書き方、どうしたらいいのかまったくわからない!」という場合は、ひとまず語尾を書き換えてみましょう。
より具体的な児童の姿を想像して書き換える
文末表現を書き換えるだけではなく、より具体的な児童の姿を反映させて書く方法もあります。
例えば、国語の指導案の単元目標に、以下のものを書いていたとします。
文章全体の構成や書き表し方などに着目して、文や文章を整えることができる
目標の文末を書き換えれば、とりあえず評価規準になるので、以下のように書き換えます。
文章全体の構成や書き表し方などに着目して、文や文章を整えている
さらに、より具体的な児童の姿を想像して書き換えたら、以下のようになります。
文章全体の構成や書き表し方を、「文章書き方ハンドブック」のチェック項目で確認し、文や文章を整えている。
このように、実際の授業場面や子どもの様子を想像して「より具体的な姿」として書くこともできるのです。
教科によって特色がある場合も
教科によっては、評価規準の書き方にルール・特色がある場合があります。
例えば、国語の場合、思考力・判断力・表現力の評価規準を書く場合、
評価規準の冒頭には、当該学年で指導する一領域を「(領域名)において、」と明記する
例「読むこと」において、
「書くこと」において、
といった隠れルール(?)のようなものが存在します。
(確かに、国語の教科用指導書などに書かれている評価規準を見ると、すべてそのようになっています)
国語科の評価規準の作成については、佐賀県教育センターの「平成29年改訂学習指導要領の趣旨を踏まえた 学習評価の進め方」の資料がわかりやすかったので、一度目を通しておくことをおすすめします。(ちょっと長いですが…)
このように、各教科によって、書き方に特色がある場合があるので、一度自分の書く教科の評価規準の書き方を調べておくことをおすすめします。
(わからない場合は、教科書指導書の書き方を参考に書けば大丈夫です)
評価規準の書き方に困ったときにすること
評価規準についての説明と書き方を紹介してきました。
「よし!じゃあ自分の指導案でも書くぞ!」
という気持ちになり、いざ書き始めると、
「あれ?どう書いたらいいんだっけ?本当にこれでいいのかな?」
と手が止まることも多いかと思います。
そんな「評価規準の書き方に困ったとき」には、教科書会社の年間指導計画・評価計画資料を見るようにしましょう。
(教科書指導書でもOK)
各教科書会社が練りに練って考えた「評価規準」が、すべて書かれているので、それを参考に書けば大丈夫です。
今、手元に教科書指導書がないのであれば、ネットで
「光村図書 小学校 国語 年間指導計画」
などと調べれば、資料が出てきます。
評価規準で困ったら、まずは教科書会社のホームページを検索して、自分が授業する単元を見つけることから始めましょう。
学習指導要領解説から、単元の目標や評価規準を自分で作れるようになりたい先生は、以下の動画がおすすめ。
ちょっとレアな図画工作を例にしたものですが、とてもわかりやすく解説してありましたよ↓
あと、先程も紹介しましたが、国語科の評価規準の作成については、佐賀県教育センターの「平成29年改訂学習指導要領の趣旨を踏まえた 学習評価の進め方」の資料がわかりやすかったです。
指導案「単元計画」の書き方

続いて、指導案の単元計画の書き方を紹介します。
単元計画とは?
単元計画というのは、授業をする単元全体の計画のことをいいます。
本時場面だけでなく、第1時〜すべての時間についての計画を指導案に載せるのです。
単元計画を書くことには、
- (授業者)単元全体の流れを意識した授業づくりができる
- (参観者)本時につながる授業がどのようなものであったのかをイメージできる
というよさがあります。
単元計画の書き方は主に2パターン
単元計画の書き方には、主に2つのパターンがあります。
1つは、学習のタイトルと時数のみが示された簡易的なもの↓

こちらのタイプ場合は、作成に時間がかからないので、作成者としてはラクですね。
(私は、教育実習のときにこの形式でした。形式が決まってない指導案を書くときには、簡易的な形式でサクッと書くことが多いです)
もう1つは、学習内容や指導のねらい・手立て・評価などが書かれた詳細なもの↓

学校によって「評価を書かなくてよい」「手立ては省略されている」など、形式は様々です。
こちらのタイプは書くのが大変ですが、授業者自身が本単元の学習の流れをイメージしやすかったり、参観者にとって流れがわかりやすかったりするメリットがあります。
(私は、指導案の形式がこっちの型で決まっている場合や、初任者や若手の先生に授業を見せるときには、こちらの形式で書いていました)
ご自身の自治体・学校の指導案の形式がどちらであるかを確認しておきましょう。
単元計画の書き方例
単元計画の書き方例を紹介します。
単元計画の簡易的なタイプは、そこまで書くのが難しくないので、ここでは「詳細なタイプ」での例を載せておきますね。
単元計画は、以下の画像のように書いていきます。

書くときの注意点としては、
- 段階
基本的には、単元全体を3つに分ける
・「導入」「展開」「終末」
・「つかむ」「深める」「広げる」
・「一次」「二次」「三次」など - 学習活動・内容
子どもが行う学習活動なので、文末は「〜する」 - 指導上の留意点(教師の手立て)
教師の手立てを書く
書き方は「〜することで、◯◯できるようにする」「〜のために、◯◯の活動を設定する」など - 評価規準
多すぎると見きれないので、1時間に1つ(多くて2つ)ぐらい
どのような手段で見取るのかも書く(ノート・発言・ワークシートなど)
他にも、学校の重点課題を記号で表現したり、交流活動のグループ形式を書き込んだりと、自治体・学校によって書き方はいろいろです。
必ず、自分が書く指導案の型を確認してから書き始めるようにしましょう。
指導案の「単元の目標・評価規準・指導計画」作成をサポートしてもらう方法

「単元の目標・評価規準・指導計画の書き方はわかったけど、それでも書き上げるのは大変だな…」
と思った先生も多いのではないでしょうか。
そんな先生に朗報です。
実は、この記事に載っていた文例は、すべてChatGPTの力を借りて作成しました。
AIの使い方さえわかれば、あなたの指導案作成をサポートしてもらえるようになりますよ。
このような「指導案たたき台の文章」を、自分でサクッと出せるようになったら、便利だと思いませんか?
ChatGPTは無料で使えるから、指示の出し方さえわかれば誰でも指導案サポートに使えます
やり方は、ChatGPT指導案作成法にまとめています↓
本書では、以下の内容を学べます。

- Step1:授業アイデアを考えるプロンプト
- アイデア出しの補助
- 質問への回答
- 知識転用の補助
- 授業づくりのアドバイス
- 壁打ちの相手
- Step2:アイデアを指導案にするプロンプト
- 教材観・児童観(生徒観)・指導観の執筆
- 評価規準の執筆
- 【万能?】箇条書きから執筆してもらう
- Step3:文章チェックプロンプト
- 誤字脱字チェック
- わかりやすい表現への書き換え
- 冗長表現チェック
- 文字数調整
プロンプト(指示文)をそのまま「コピペ」して使える読者プレゼントも付いています。
気になる方は、5秒だけでいいのでチェックしてみてくださいね↓
本書は、無料で読む方法もあります↓
『ChatGPT指導案作成法』を無料で読む方法
『ChatGPT指導案作成法』は、Kindle Unlimited(Kindleの読み放題サービス)に登録すれば0円で読めます。

Kindle Unlimitedは、30日の無料体験があるので、無料期間中に読んでしまえば完全無料。
しかも、Kindle Unlimitedはいつでも解約可能です。
読み放題サービスが微妙だと思ったなら、無料体験期間中に解約してしまえば、1円も料金は発生しないという神対応!
登録して損することはないので、まずは無料体験を試してみてくださいね。
『ChatGPT指導案作成法』を無料で読む方法は2ステップ。
Kindle Unlimitedのページにいく↓
\ 無料で30日お試しできる /
無料期間中に解約できるから安心!
「登録して30日の無料体験を始める」を選択↓

『ChatGPT指導案作成法』の販売ページへ行き、「読み放題」を選ぶ↓

あとは読むだけ♪
スマホにKindleアプリを入れておけば、いつでも読めるので、ぜひ試してみてくださいね。
\ 無料で30日お試しできる /
無料期間中に解約できるから安心!
当記事は「指導案書き方まとめ記事」の2記事目です↓